閑話休題 『ネジのおはなし』*無駄話ではない閑話です。

実際にはかなり複雑なのですが、ココでは簡略化して理解して頂きたいと思います。

●ねじは何故締まるか?

 ボルトは硬いスプリングの様な物でボルトと相手材の弾性バランスで成り立ってます。

●ねじは何故緩まない?

 ねじ面と座面の摩擦により戻り回転をせず弾性バランスが保たれるため。
 ボルト・相手材のどちらかの弾性が低下すると緩みやすい。

●ねじの2大悪とは?

ねじ緩み (どうすると緩む?A1へ)
ねじ破壊 (どうすると壊れる?A2へ)

A1. ねじは強く締めると良く緩む「えっ、ネジなんか目いっぱい締めたらええんとちゃうん?」

 これは意外と思う人も多いのではないでしょうか? 
自転車整備において締めすぎの場合を多く見かけます(締めすぎて部品が変形してしまっている。)

代表例として『抱き締め』の部品 (ステム・ハンドルバークランプなど)

クランプ部部材が圧縮弾性限界を超えて締め付けると塑性変形を起こして緩む。 
圧縮弾性限界内で締め付けている場合はボルトと相手材の弾性バランスが保たれて緩まず締まる。

つまり相手がアルミの場合柔らかいので、加減なく締め付けていくと
アルミ自体の耐力を超え(伸びてしまう)バランスを崩してしまうので緩みやすい。

つまり、クランプとボルトの弾性が程好いところにあれば緩みにくいんです。

A2. ねじは緩く締めるとボルトは破壊する「なんでー、ゆるく締めたらボルトに負担ないんとちゃうん?」

 これはかなり難しいのですが、一言で言ってしまうと『金属疲労』です。
何故、緩く締めると金属疲労が促進されてしまうか?と言うと、
ボルトは静的な状態では軸方向のみの力がかかっています。 
 自転車において静的な状態では使用されず乗車した場合は動的になります。 
一定の締め付け力がある場合は、色々な
外力をボルト・部品などが分担して受け止めます、
 ところが締め付け力が少ない場合、その外力の殆どをボルトが受けてしまう事となり
疲労が促進されます。

ではどうやって疲労促進をすくなくするか?

・・・・最良の方法は『増し締め』です。

 定期的に増し締めをする事により常に一定の締め付け力をボルトに与えることによって
疲労促進を最小限にする事になります。

【金属疲労】

振動の繰返しによる、金属の劣化現象。表面の傷の部分が、振動の増加と共に脆(モロ)くなり、

やがて亀裂(キレツ)が広がって破壊に至る。


では、実際に一定のトルクで締めるにはどうしたらよいでしょう?

答え:トルクレンチを使って締める事になります。

ではトルクとは?

●トルクレンチを使った締め付けの落とし穴。

 高価なトルクレンチを使っても誤った使用方法では一定な管理は出来ません。

締め方(ポジション)にも影響されますが、一番問題な部分を、

完全な乾燥状態ごみ等がねじ山部にある場合、バラツキが多くなる。
ゴミの場合ではゴミが変形して
ボルトの軸力(スプリング効果)が低下し緩みやすくなる。
何度か取り外しをしているうちに、
ねじ山が磨耗してねじ山自体の強度が低下して破断する。

★バラツキを少なくするためにおネジ、めネジを綺麗に潤滑材↓を着けてから締め付ける。

日本のTOPメーカー(株)東日製作所よりトルク係数を安定させるFcon(軸力安定化剤)が発売されています。

是非、使用しからトルク管理をしましょう!!


推奨のトルクを参考にして正しくネジを締め、部品の寿命を長くしましょう!!

 トルクレンチは高価ですが、ぜひ購入してすべてのボルトを締めてみよう!手ルクレンチはダメですよ。

私は、(株)東日製作所のQN25Nをメインに愛用しています。自転車に多いM5-M6を締めるのに最適!