実践雑学 『タイヤの話』

●タイヤの表面に出てくる白い粉はなんだろー??



 表面に出てくる白い粉状のものは一般にブルーム「蝋粉(ろうふん)」と呼ばれています。
また、野菜や果物などにも発生します。
 代表としてキュウリは、皮の表面にブルーム(果粉)と呼ばれる白い微少な粉をつけています。
この粉はもともときゅうりにあるもので、水分の蒸散を防ぎ、水をはじいて、
果実を環境の変化から守る働きがあるといわれています。


●じゃぁ、ブルームって??

1.ブルームとは?(成分など)

 ブルームとは,タイヤの亀裂を防止するために添加しているワックス成分がゴム表面に吹き出したものです。
ワックスはロウソクと同じような成分で毒性はなく、ゴムの表面をワックスが薄くカバーして
ゴムを外気と遮断し、特に紫外線からゴムを守る働きをしています。
 このワックスは,ゴムの中に練り込まれていますが、時間の経過と共にゴムの表面に染み出してきてゴムを守るようになります。
染み出してきた時点では、無色透明ですが搬送中揉まれたり、手に触れたりすると白濁し、ブルームとなります。

2.なぜ時間経過すると出てくるのか?

 前述のように、ワックスは時間の経過によって、徐々に表面にしみ出てくるように設計されている為、
ブルームも時間が経てば出てきます。
すなわち、ブルームが出ている間のゴムは、ワックスによって守られている状態であるといえます。
ブルームが終わってしまうと耐亀裂性もなくなります。
 

●でもそのままだと、見た目も良くないし、滑るので取りたい・・・。

3.除去した方が良いのか?

ワックスが白濁してしまったブルームは、外気から遮断するという効果がなくなってしまうので除去しても問題はありません。
また、タイヤを加熱するとワックスの性質上、ブルームしたワックスは融けてゴムの中に再び戻っていきます。
こうしてゴムの中に戻ったワックスは再度ゆっくりとゴム表面にしみ出してきて、耐亀裂性を発揮します。


4.どうやって除去したら良いか?

ブルームしたワックスは布などで拭いてもなかなか除去できませんが、
以下のような方法で除去することが可能です。

 A)熱湯をかける(タイヤを加熱する:70℃以上)
     タイヤに熱を加え,ゴムの中にワックスを戻してやります。

■左側が熱湯をかけただけの状態。 ゴムの『キュッ』とした感触になります。

ここで、紹介した方法を実践して受けた損害などについては当方は責任を負えませんので、

実際に行う場合は、火傷等には十分注意してください。

 B)シリコン系洗浄剤で洗う。
     シリコン系洗浄剤を使うとワックスが拭き取りやすくなります。
     シリコンはタイヤの亀裂を誘発・助長するのでお勧めできませんが、
     泥付き防止・展示会等、短期間の展示に使う場合は有効です。 アスファルトでは滑るので注意!
     いわゆるシリコン系のタイヤワックス使用もお勧めできません。(ひび割れの発生が促進される)

5.発生したタイヤは問題が無いのか?

 前述のようにブルームをしているタイヤは外気から守られている為
亀裂に対しては効果があり、品質上の問題ありません
ただ、タイヤの外観が見苦しくなってしまいますがこれは仕方がないと、現時点では考えられています。

 ブルームしない強力な老化防止剤もありますが、これをゴムに配合すると亀裂を抑えることはできますが、
反対に老化防止剤がゴムを汚染してしまいます。
 具体的には転写マークの変色・色ゴムの変色などを引き起こします。

自動車ディーラーのショールームで、床に茶色いタイヤの跡を見たことがありませんか?アレです。
乗用車のタイヤにはこれらの強力な老化防止剤が使用されてるため、タイヤサイドに
ホットパッチが使用できず、オールブラックのタイヤが殆どです。

しかし最近では、トレッドの一部にカラーゴムを使用している商品も発売されています。
常に路面と接触しているので、少しずつ削れるので、変色が分からないのでしょうね。

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